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身近なハーブを使った120の症例別ハーブ処方箋を連載で紹介します。
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***ご注意**************************
 まずこれをお読みの皆様にお願いですが、現在医療機関で治療を受けられている方は、必ずかかりつけの医者に相談の上お試しください。
 また、自己診断は禁物です。まず医療機関の診断を受けた上でご自分の体調を正しく把握してください。
"★"の数は効果の高さの指標です。

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不眠症 Insomnia
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私たちが充分に睡眠をとることができにくい国に住んでいることは実感されていることと思います。

アメリカ人の三分の一が日常的に不眠を経験していて、その中の一千万人ほどの人が眠りにつくために鎮静剤の処方箋に頼っている事実があります。

それらは全部睡眠薬です。

不眠症とは眠りにつけないとか熟睡できないことを含めて睡眠に関するどんな障害も含む広範な意味を持つ用語なのです。


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不眠症に対する「緑の処方箋」
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鎮静剤としての調合薬剤はよく効きますが反面、習慣性になりやすく自然の睡眠サイクルを妨げてしまいます。私は代替療法が好きですがその種類はあまり多くないようですが、そんな方法もある

ことを聞いてもあまり驚かないでください。

★★★ レモンバーム(Lemon balm/Melissa officinalis セイヨウヤマハッカ、コウスイヤマハッカ)

メリッサの名で知られるレモンバームは鎮静作用と消化不良・吐き気の防止に効果があるとドイツのコミッションEが認定しています。鎮静作用はテルペンと呼ばれるこの植物に含有する主要な化学物質の特徴だと言われています。

その他のハーブ“ジュニパー、ジンジャー、バジル、クローブ等”にもその物質はたっぷりと含有していますが、レモンバームだけが持つ有効成分の配合というものは他になく、レモンバームだけが「お眠りハーブ」の評判をとっているのです。

乾燥したハーブをティースプーン2から4杯位を沸騰湯カップ一杯の中に入れて作ったお茶を試してください。

★★★ バレリアン(Valerian /Valeriana officinalis セイヨウカノコソウ)

乾燥したバレリアンの根をティースプーン1,2杯をお茶にして就寝の少し前に飲むことで就眠を促す働きがあるとコミッションEは言っています。実際、コミッションEはこのお茶を一日数回飲む程度だったら安全なハーブで不眠症のほか不安感、イライラ等をやわらげる効果があると考察しているのです。

もしもその素朴な香りがお好みでなければ、チンキ液かカプセルのものも選ぶこともできます。

英国ではバレリアンを含有する80種以上の睡眠導入薬が薬局で処方箋無しで入手が可能なのです。

どうしてでしょう?

それは、良く効くからです。

ある研究によると、エキス状のバレリアン160ミリグラムとレモンバーム80ミリグラムの組み合わせは精神安定剤の市販調剤薬ヴァリウム(ベンゾジアゼピン系)の服用量と同等に眠りに導いてくれることがわかっています。

このヴァリウムという薬はハーブのバレリアンから作られているものではないことを申し添えておきます。よく誤解されているのはこの2種は関連があるのでは、と言うことでなぜならば両方とも“V”で始まる名前だからなのです。

処方箋による睡眠薬や精神安定剤と違って、バレリアンにはヴァリウムのような薬物依存習慣性がほとんど無く、薬物治療に付き物の薬酔いも見られないとのことです。

私が尊敬する自然療法家の幾人かは、不眠症に悩む人には乾燥したバレリアンの根をお茶にして就寝前30分に飲むことを勧めています。

他の方法としては標準エキス品(吉草酸0.8%)を150mgから300mg摂取することも良いとのこと。

私個人としては、方法はどれでも良いと思います。

バレリアンなどのハーブが製薬業界がつくる医薬品の副材料に使われてきつつあることで、ハーブ業界と仲良くしながら安全な薬ができることは喜ばしいことだと考えているのです。

何年もの間科学者達はバレリアンには2種類の成分(バレポトリアートとボルニル・エステル)しか鎮静効果に寄与していないと信じてきました。

しかし、最近イタリアのある研究に、このハーブには前述の他にヴァレラノン(吉草酸塩)とケッセル・エステルと言う成分が導眠効果に大きく寄与していることが記録されています。

研究者達はバレリアンの鎮静効果はその中に含まれる異なる成分が複雑に調和し合って生まれるのだと結論づけています。

★★★ ラベンダー(Lavender/Lavandula 多種あり)

不眠に関してはラベンダーはすばらしい効果があるとコミッションEは絶賛しています。

イギリスの病院では夜間患者の就寝の手助けにラベンダーオイルを使っていると聞いたことがあり

ます。

その病院ではこのオイルを温水浴に使ったりベッドカバーに振りかけて使っているのです。

ラベンダーオイルは不眠症を含めたいろいろの不快な症状に活用しているアロマテラピスト(芳香療法師)の一番お気に入りなんです。

ラベンダーオイルのある成分は、隣り合った細胞の間仕切りをしている細胞膜に影響を与えるのです。

だからこのオイルの神経インパルス(信号)を抑制する理由で、神経過敏を抑制し眠りに入りやすくすることができるのです。あたかも麻酔の様な効果を発揮します。

しかし、気をつけて欲しいのは、全部の種類のラベンダーが精神を鎮める訳では無いのです。

ある種の、特にスパニッシュラベンダー、にはローズマリーに似た刺激作用があるからご注意。

ラベンダーオイルを購入するときは、それが癒す効果があるかどうか良く調べて見てください。

アロマテラピストから直接買うことができれば、その目的が「安眠のために使うからそれに合った種類を」と説明してください。

もしも、不注意に逆の作用を持つラベンダーオイルを買ってしまったら、取っておいて他の目的に使ってください。(「緑の薬局」の他の症状でもラベンダーについていろいろ説明してあります)

エッセンシャルオイルは飲まないこと、外用だけに使用してください。


★★ パッションフラワー(Passionflower/Passiflora incarnata チャボトケイソウ)

これは穏やかな鎮静作用を持つ、とコミッションEが認めています。また、世界的に著名なハーブ

研究家のスティーブン・フォスター氏も認めています。氏はアーカンサス州在住の写真家でもあり、

「自然素材の成分分析百科」の共著者でもあります。

英国でも、薬局で買える40種以上の鎮静剤にこのハーブが使われているのです。知っていて欲し

いのは、FDA(米国食品医薬品局)は薬局の鎮静剤にパッションフラワーの使用を禁止していること、その理由は安全性と効果が保証できないと言うことなのです。

この問題はハーブ自身の問題ではないのです。問題はFDAの非現実主義的方針とハーブの効果を証明する基準があまりにも法外なコストがかかりすぎる内容だということなのです。

この理由のため、英国やドイツで広く利用されているハーブの安全で穏やかな効き目の睡眠導入薬をアメリカでは買って使うことができないでいるのです。

でも、ハーブだったらいつでも買えるし、チンキ状のものもあるのでそれらを活用できますよね。

生でも乾燥でもパッションフラワーは、神経的緊張感や不安、不眠症の治療に何百年も使われ効果を現してきました。

★ カモマイル(Camomile/Matricaria recutita カミツレ)

カモマイル・ティーは何世紀ものあいだベッドタイムの飲み物とされてきました。その評判の鎮静効果は10年前まで科学的証明がされていなかったのに、この民間療法は正しかったのです。

アピゲニンは有効な鎮静物質成分が証明されていますが、これがカモマイルに含有しているのです。

もしも身近にバレリアンかラベンダーがなかったら、就寝時には恐らくこれを試してみると思います。カモマイル・ティーはたぶんあなたにも楽しんで頂けるすてきな味でしょう。

★ キャットニップ(Catnip/Nepeta cataria イヌハッカ)

ネコを酔わせるこの植物には、穏やかな鎮静催眠効果をもたらしてくれます。このキャットニップにはネペタラクトンというバレリアンの主要成分によく似た物質を含んでいます。

ミントと同族のキャットニップはバレリアンよりもずっと良い味がします。

就寝前45分頃にこのハーブのお茶を飲んでください。

★ ホップ(Hops/Humulus lupulus セイヨウカラハナソウ)

ホップはビールで人気の成分になって以来、不安症、不眠症などの症状に千年以上前から使われてきました。ホップの鎮静効果はメチル・ブテノリドという成で、脳の中枢神経に鎮静作用を及ぼしているのです。

ホップの喫煙でも鎮静効果がありますが、わたしはお勧めしません、というのはお茶のほうがとても美味しく楽しめるからです。

★ ルーイボッシュ(Rooibos/Aspalathus linearis ルイボス)

まだアメリカでは人気は出ていないけれど、低木でアフリカのマメ科のこの植物は一部のハーブ店でしか入手できません。

このハーブで作ったお茶は南アフリカのハーブ療法師や一般人更に医者の間でベッドタイムのお気に入りと言われています。南アフリカではまた、食欲不振の改善や消化器系の鎮静そして精神的な緊張の抑制などによく使われています。

このハーブは乳児に与えられるほど充分安全だと考えられているのです。

★ その他のハーブ療法

鎮静効果成分の豊富な植物を私のデータベースから探していて、幾つか驚いたことがありました。

前述以外の睡眠導入物質を豊富に含む多くの植物には、睡眠の補助剤として民間療法ではあまり知られていないものが多いと言うことでした。

その中にジンジャーがあり、鎮静効果物質が11種類も含有するのです。バジル、タイム、タンジェリン、トマトには9種類、シナモン、スペアミント、アカトウガラシ、ペニーロイヤル・ミント、オレンジには8種類、そしてペパーミントには7種類というように。

バジルとタイム入りのトマトサラダや一杯のジンジャーとシナモン入りのスペアミントティーが眠りの精をつれてくるか私には証明できませんが、もしもあなたが何らかの睡眠障害をおもちなら、それらの食べ物やハーブをひんぱんに取ることは無駄では無いと思います。

さらに、カリフォルニアに住むハーバリストのクリストファー・ホッブス氏は先祖から四代目の植物学者で私も本で言及している10冊以上の著作者、その彼がいろいろのハーブの組み合わせが睡眠障害やそれに関連する不安症やストレスの治療に役立つと述べているのです。

ホッブス氏は不眠症にはパッションフラワー、バレリアンとカリフォルニア・ポピーを使った治療を勧めています。不眠症の原因の不安症を追放するために、彼はカリフォルニア・ポピー、ホーソーンとホップのコンビネーションを推奨。

そして、不眠症の引き金になるストレス状態に対処するには、ホッブス氏の処方はカモマイル、ラベンダー、レモンバームとリンデン(ライム)を各2に対してオレンジの皮1を使ったものを勧めています。

この項終わり

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