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身近なハーブを使った120の症例別ハーブ処方箋を連載で紹介します。
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***ご注意**************************
 まずこれをお読みの皆様にお願いですが、現在医療機関で治療を受け
られている方は、必ずかかりつけの医者に相談の上お試しください。
 また、自己診断は禁物です。まず医療機関の診断を受けた上でご自分
の体調を正しく把握してください。
"★"の数は効果の高さの指標です。


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  静脈瘤 Varicose Veins

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私は基本的には人と論争することは好きじゃないんですが、ここであなたに一つ提案しましょう私の意見ではスミレの花を食べることが静脈瘤の治療に役立つと信じるに足る理由があるようなのですが。少しこじつけのようでしょうか。

最近頻繁に出版されている“薬になる植物”関連の本にもこの症状に対してのスミレの記述は見つからないようです。

ただ、私の手元には「スミレには脚部静脈瘤やクモ状静脈の予防や治療になる」と、私の主張を支持する興味をそそる文献があるのです。しかしそれを読む前に、そのような症状の原因について理解している必要があります。

脚部静脈瘤は、血液の流れる方向が逆流することを防ぐために静脈の中にある弁が正しく働かないことが原因で起こるのです。血液はこのような弁の所で溜まり、静脈や毛細血管の近くで滞留して膨張し、血液や液体がその周りの組織へ漏れて行きます。

このような状態が起こるのは殆どの場合脚部で、静脈の皮膚表面近くにある範囲でこれが原因で醜い青みがかった筋や引きずったようなクモの足のような細長い模様が見られるのです。しかし、このような状態は他の場所でも充分に起きうることなのです。

この症状が肛門の中や外で起こった時、問題の静脈瘤はよく知られる痔と呼ばれます。また、陰嚢で起こると、精索静脈瘤と言う名で呼ばれます。静脈瘤はアメリカ人のほぼ15%が罹り特に女性が多く、家系的に引き継がれて行くような傾向にあります。


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  静脈瘤のための「緑の薬局」

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スミレを含むたくさんのハーブがこの症状への治療や予防の役に立つでしょう。

★★★ ホースチェスナット(Horse chestnut/Aesculus hippocastanumセイヨウトチノキ、マロニエ)

伝統的なハーブ療法のなかで、ホースチェスナットの種子は静脈瘤や痔の治療に使われています。結局、植物学者はこの植物からアエスシン(aescin:サポニン)と言う成分を分離、実験動物による臨床試験で治療を目的とした伝統療法を支持しました。

アエスシンは毛細血管の細胞を強化し、血管から液体の流出を抑える作用があるのです。ドイツのコミッションEという、米国のFDA(米国食品医薬品局)と同様の政府機関の科学者委員会はホースチェスナットは静脈瘤の治療に効果があると承認しています。

米国ではインディアナ州西ラファイエットにあるプルド大学の生薬学(天然産物による薬学)の名誉教授兼学部長のバロ・テイラー博士も大いに支持しています。この博士の臨床医のために書かれた秀逸な著書「Herbs of Choice」のなかでも、静脈瘤の治療としての植物性医薬品として最も有効なものとしてホースチェスナットの種子をただ一つ選び上げています。

ヨーロッパでは、ホースチェスナットの調合品は経口薬として葉や樹皮、種子のエキスが販売されています。殆どのヨーロッパ植物性医薬品が規格化されているように、ホースチェスナットのエキスには服用量をラベルに明記されているべきです。不幸にも、米国内のエキス品には規格化した表示はまだ広く利用されていません。

もしもあなたがホースチェスナットを治療的に使うつもりなら、規格化されたエキス品を入手してそのパッケージの指示のとおりに服用しなければなりません。自分勝手の判断で使うことは安全ではありません。

もしもそのようなエキス品が入手できなければ、この章に述べてある他のハーブを試した方が良いでしょう。

★★★バイオレット(Violet/Viola スミレ、多種あり)

スミレの花には豊富な量のルチンと呼ばれる成分が含有し、毛細血管の血管壁を丈夫に修復し保持する助けをします。

(訳者注:ルチンは日本ソバにも多く含まれ、別名ビタミンPとも言います)

医学書には一日にルチン20から100ミリグラム摂取することで毛細血管の強化にかなり顕著に効果があることがわかっています。

私のデータベースによると、バイオレットの生花半カップにはルチンが200から2300ミリグラムの範囲で含有すると見積もっています。スプーン数杯のバイオレットの花で必要量の100ミリグラムを得ることができるでしょう。

(訳者注:ソバ一食分でルチン100ミリグラム程度が摂取できます。ルチンは水溶性なのでソバ湯もしっかり飲んでください)

スミレは食べて安全ですか?

はい。

私自身、違う状況で数回ほどバイオレットの花を100本程度食べたことがありますが悪い作用には被ったことはありません。バイオレットとパンジーの両方とも相当の量のルチンを含み、食用植物についての本にはいつも引き合いに出されているものです。

私が言える限り、通常の低いレベルの摂取では安全で、両方の花をサラダにトッピングすることで魅力的なサラダになるでしょう。

もし花なんか食べられないとおっしゃるならば、ソバ(バックウィート)はどうでしょう、これにもルチンが多く含有

しているんです。半カップのソバには6000ミリグラムのルチンが含有、毛細血管の弱さをかばう以上の量になります。

ソバ粉のパンケーキをよく食べることは、薬を飲むほどのすばらしい効果があるので私は感激しきりです。

カーシャという手もあり、粗挽きソバからつくったシリアル風のかゆの一種です。市販のカーシャはスーパーマーケットでも広く入手できるでしょう。

★★★ウイッチ・ヘイゼル(Witch hazel/Hamamelis virginiana アメリカマンサク、マンサク)

ウイッチ・ヘイゼルの二種類の調合品が市販されていて、水抽出(ウイッチ・ヘイゼル水)とアルコール抽出(ウイッチ・ヘイゼルのチンキ)とがあります。

両方とも収れん作用(アストリンゼント効果)があり、打撲から静脈瘤まで各種皮膚の症状の外用薬ハーブ療法として人気があります。

研究用動物による研究ではこのハーブには血管を強化する作用があることがわかりました。

ドイツのコミッションEはウイッチ・ヘイゼルのエキスを痔と静脈瘤両方の外用治療薬として認めています。

使い方は簡単でエキス液を浸した綿ボールで患部を塗布するだけです。

ウイッチ・ヘイゼルのチンキ(抽出)液は静脈瘤の治療に内服することが出来るとナチュラル・プロダクト紙に掲載されてました。

または、お茶にするときはウイッチ・ヘイゼルの乾燥した葉をティースプーン1,2杯を沸騰湯にいれ10分ほど浸します。一日2,3杯飲むとよいでしょう。

★★ ブッチャーズ・ブルーム(Butcher's broom/Ruscus aculeatus ナギイカダ)

このハーブは痔や静脈瘤のような各種の静脈の症状の治療には長い歴史があるのです。これには二種類の抗炎症作用のある成分を含有し、それぞれルスコジニンとネオルスコジニンと呼ばれていて静脈を収縮、増強する作用があるのです。

★★★ レモン(Lemon/Citrus limon )

レモンの皮は静脈瘤を和らげます。

(訳者注:輸入レモンの皮には防腐剤がワックスされていますので使うのであれば国産レモンに限ります)

皮にはルチンを含むフラボノイドで知られる物質を含有し、血管特に毛細血管の水分透過を抑制するのです。

私は殆どいつも自分特製の果実の材料をブレンドしてフルーツジュースをつくるときには柑橘系果実の皮を加えているんです。

試してみる価値はありますよ。

★★ オニオン(Onion/Allium cepa タマネギ)

オニオンの皮はケルセチン成分の最高の供給源なのです。ルチンのようにケルセチンには毛細血管を強化するとの報告があるのです。

ケルセチンの薬効を最高に引き出すためには、タマネギの黄皮をむかずに丸ごと調理すること、もし調理する前に黄皮を剥いて処分していなければですが。

★ ビルベリー(Bilberry/Vaccinium myrtillus コケモモ:総称)

ビルベリーは毛細血管細胞の新生力を促し、毛細血管壁を増強したり体内の血液循環システム全体の活性を高める効果があります。このハーブのカプセルでの服用もいいのですが、私はもし入手できるならばビルベリーそのものを利用した方が良いと思っています。

ベリーと同種のブラックベリーやブルーベリーも同様に有用なものです。

★ ギンコウ(Ginkgo/Ginkgo biloba イチョウ)

ギンコウは循環器系全般の機能を活性化するハーブです。

よく知られているように脳内の血流を増加させる力を持つばかりでなく、体内のどこでも血液循環を改善するのです。

ドイツの内科医の多くが静脈瘤の治療にギンコウの調合品を使用します。しかし、大量の服用が必要なため費用がかかるかもしれません。

このハーブを使うには50:1の抽出エキスを購入する必要があるので、ラベルの表示をよくご覧ください。

これまで規格製造された葉のエキスの使用では有害な副作用がないことが報告されていますが、毎日240グラム以上を服用すると下痢や興奮、不穏状態になることがあります。

★ ゴーツ・コーラ(Gotu kola/Centella asiatica センテラ、ツボクサ)

幾つかの研究で、このアジア系のハーブのエキスはたとえば静脈の循環不全、足首の水分滞留、足のむくみや静脈瘤などのトラブルの治療にとても有効なことが発表されています。

この植物は3種の有効成分(Asiatic acid, Asiaticoside and madecassic acid)が連携して良くその効果を現します。

ゴーツ・コーラはカプセルになったものも利用でき、それはそれで良いのですが私はむしろ生葉を刻んでジュースやサラダに利用するのが良いと思います。

★ スパニッシュ・ピーナッツ(Spanish peanut/Arachis hypogaea ピーナッツ、ラッカセイ)

ここではピーナッツの食べる実の部分の薬効ではなく、赤みがかった渋皮の部分が効くのです。ピーナッツの皮はオリゴメリック・プロシアニジン(oligomeric procyanidins:OPCs、ポリフェノールの一種)の供給源の一つで、毛細血管の弱さと浸透性を補強しこの効果が静脈瘤の予防や治療の助けになる成分なのです。

OPCsの主要な供給源のピクノジェノールは米国内で広く入手可能ですが、ちょっと高価なサプリメントになってしまい、すこし過剰宣伝されたきらいがあります。

殆どのフルーツや野菜に自然に含有するので、私としては食べ物からOPCsを摂取するようにお勧めします。

皮つきのピーナッツを手に山盛りにしてむしゃむしゃ食べるのはOPCsを日常的に摂取するとりわけ良い方法ですね。

★ エッセンシャルオイル

アロマテラピスト(芳香療法師)はこの症状には効果のあるオイルでマッサージを勧めます。オイルとしてはサイプレス、ジュニパー、ラベンダー、レモンとマジョラムなどがあります。

オイルは原液を皮膚にはつけず、かならず希釈するべきで、お好みの植物オイル(オリーブオイルやメマツヨイグサ油など)を大さじ2杯程度にオイルを数滴垂らしてよく混ぜたものをマッサージに使います。(訳者注:垂らす量は多くしないようにしてください。失敗の原因になります。オイルは大変濃密なので数滴で充分なのです。)このマッサージ治療は痛みもなくまず役に立つ方法です。

オイルはたとえ少量でも口から摂取すると有毒です。絶対に飲まないようにしてください。

この項終わり

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